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マイナ免許証だけにするのはアリ?最新メリット・デメリットを徹底解説【2025年版】

マイナ免許証だけはアリ?最新メリット・デメリット徹底解説【2025年版】

2025年3月24日から、マイナンバーカードと運転免許証を一体化させた「マイナ免許証(マイナンバーカードに免許情報を記録)」の制度が全国で開始されました。

これにより、従来の運転免許証と異なる選択肢が生まれ、「マイナ免許証だけ」を持つことを選ぶ人も出てきます。

本記事では、「マイナ免許証だけを保有する」ことにフォーカスし、そのメリット・デメリットを徹底的に解説します。

従来型の運転免許証との比較を交えながら、利用を検討するうえで押さえておきたいポイントを具体的に示します。

マイナ免許証(=運転免許情報を記録したマイナンバーカード)とは何か?

制度の概要と経緯

マイナ免許証における情報の扱い

「マイナ免許証だけ」保有のメリット

以下では、マイナ免許証のみを保有するケースに絞って、「何が得られるか」「どう使えるか」を中心にメリットを整理します。

項目内容補足・条件
更新手数料が安くなるマイナ免許証のみを選ぶと、更新手数料が従来より抑えられるケースがあります。例:従来は 2,850 円だった更新手数料が、マイナ免許証のみなら 2,100 円に
更新時講習をオンラインで受講できる講習区分が「優良運転者」「一般運転者」の場合、オンライン講習を事前に受けられ、当日の更新時間を短縮可能となります。ただし「違反運転者」「初回更新者」はオンライン講習対象外。
住所・氏名などの変更手続きがワンストップ化役所で住民票など住所変更等を行えば、警察署で受ける免許記載事項の変更届が不要になる「ワンストップサービス」が利用可能です。このサービスを利用するには、署名用電子証明書の提出やマイナポータル連携など事前手続きが必要。
証明書類を持ち歩く枚数を減らせるマイナンバーカードに免許情報を含むことで、身分証として使うカード数を削減できます(運転免許証別持ち歩き不要)。ただし、免許情報を目視できないため、券面だけでは運転可否や有効期限が確認できない点は注意。
制度拡張・行政効率化の恩恵一体化制度導入により、行政側の仕組み整備も進む見込み。将来的にはより利便性の高いサービス連携が期待されます。とはいえ、初期導入期のため各自治体・警察署の対応状況にばらつきあり。

以上が主な利点ですが、実際に「マイナ免許証だけ」を選ぶ際には、制度の制約やリスク・運用上の不便点もよく抑えておく必要があります。

「マイナ免許証だけ」保有のデメリット

マイナ免許証のみを保有することが必ずしも万能とは言えません。以下は主に注意すべきデメリットと事例です。

主なデメリット一覧

1.紛失・破損時のリスクが高まる
2.目視での免許情報確認ができない
3.再記録・再交付手続きに時間と手間がかかる
4.利用できない場面・制度との非互換性
5.暗証番号や電子証明書の管理負荷
6.制度開始直後ゆえの運用課題・対応遅れ

以下にひとつずつ掘り下げます。

1. 紛失・破損時のリスクが高まる

マイナ免許証のみ保有している場合、カードを紛失・破損すると、運転できなくなる期間が発生する可能性があります。

このように、カード一体化によって“単一障害点”が増える形となります。

2. 目視での免許情報確認ができない

従来の運転免許証は、免許証を見れば有効期限、交付日、公安委員会名などを一瞥できますが、マイナ免許証はICチップ記録方式のため、券面にはそうした情報が記載されません。

この「視覚的確認」ができないことは、実務面での抵抗になる可能性があります。

3. 再記録・再交付手続きに時間と手間がかかる

4. 利用できない場面・制度との非互換性

マイナ免許証だけという選択には、制度上・実務上で制約が残る場面があります。

5. 暗証番号・電子証明書管理の負荷

マイナ免許証運用には、暗証番号(署名用電子証明書、利用者証明用電子証明書等)管理が必須です。

こうした「ICカード+電子認証」の運用負荷を敬遠する人も多いです。

6. 制度開始直後ゆえの運用課題・対応遅れ

マイナ免許証制度は導入直後であり、以下のような初期段階の課題があります。

これらの課題は、時間の経過とともに改善されていく可能性がありますが、当面は“先行リスク”として念頭に置くべきです。

比較:マイナ免許証のみ vs 従来型免許証のみ vs 両方保有

ここで、「マイナ免許証のみ保有」の状況を、他の2形態と比較しておくと、各選択肢の位置づけが明確になります。

保有形態主な利点主な欠点適した人
マイナ免許証のみ更新手数料など割引措置、オンライン講習、手続ワンストップ、カード枚数減少紛失リスク、目視確認不可、再記録手続き負荷、対応未整備の場面あり手続きに慣れており、制度の利点を活用したい人
従来型免許証のみ目視確認可、運用実績多数、安心感ありマイナ制度の優遇措置を受けられない、手続きの重複変化を避けたい保守的な人、制度不安のある人
両方保有万一マイナ免許証が使えない場面に備えられる更新手数料が割高になる場合、管理が煩雑新制度に移行したいがリスクを抑えたい人

たとえば、更新手数料に関しては以下の通りです。

こうした金銭的差異やリスクの兼ね合いを見ながら、自分に最適な選択をすることが重要です。

「マイナ免許証だけ」にするときのチェックリスト・注意点

実際にマイナ免許証のみを選ぶ際には、以下の点を事前に確認・準備しておきましょう。

  1. 免許更新時講習の対象か(「優良運転者」「一般運転者」であるか)
  2. 署名用電子証明書の登録・提出済みか
  3. マイナポータルとの連携設定を済ませているか
  4. 暗証番号を確実に把握・記憶しているか
  5. 紛失・破損時の再記録手順を理解しているか
  6. 自分が使うサービス(レンタカー、空港、役所など)がマイナ免許証対応かどうか確認
  7. 海外で運転する可能性があるなら、従来型免許証を併用する備えも持つ
  8. 手続可能な場所・受付時間を管轄警察署や免許センターで確認

こうした準備を怠ると、制度を最大限に活かすどころか、リスクを抱えることになりかねません。

まとめ:どちらが「正解」か?

「マイナ免許証だけ保有する」という選択は、制度の利点を最大限享受したい人にとって魅力的な選択肢です。更新手数料の軽減やオンライン講習、手続きの簡便化などメリットは確かに見込めます。

しかし一方で、紛失・破損リスク、目視確認不可という実務上の制約、制度対応の遅れ、暗証番号管理の煩雑さなど、現段階では割引と引き換えにある種のリスクも抱えることになります。

したがって、次のようなスタンスが現実的です。

制度導入初期段階では、万全な対応が整っていない地域や事業者もあるため、「周囲の対応状況」を見極めながら移行を検討することをおすすめします。

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