「マイナンバーカードのコピーを提出しても大丈夫?」「会社に出すのは表面と裏面のどちら?」「裏面まで送ってしまった」と不安になっていませんか。
結論からいうと、マイナンバーカードのコピーが一律に禁止されているわけではありません。本人確認書類として使うだけなら表面のコピーが基本です。一方、裏面には12桁のマイナンバーが記載されているため、税や社会保障など、法令で認められた目的がある場合に限って取り扱います。
この記事では、表面・裏面の違い、「マイナンバーカードの写し」が指す範囲、会社や税務署など提出先別の判断、裏面を誤って提出してしまった場合の対処法、コンビニでコピーするときの注意点を解説します。
- 一般的な本人確認では、顔写真や氏名、住所などがある表面のコピーが基本です。
- 税・社会保障などのマイナンバー関係事務では、番号確認のため裏面が必要になる場合があります。
- 「カードの写し」とだけ書かれていて表裏が不明な場合は、自己判断せず提出先へ確認します。
- 裏面を不要な相手へ提出した場合は、提出先へ連絡して利用目的を確認し、不要なら削除・廃棄を依頼します。
- マイナンバーを見られただけで、税・年金・医療情報を自由に閲覧されるわけではありません。必要な対処を落ち着いて行いましょう。
- 表面だけでよい場合と裏面も必要な場合
- 「マイナンバーカードの写し」がどの面を指すか
- 裏面を提出してしまったときの連絡・廃棄依頼の手順
- 会社・税務署・銀行・不動産会社・学校など提出先別の考え方
- コンビニコピーと安全な保管・廃棄の注意点
結論|マイナンバーカードのコピーはどこまで大丈夫?
コピーする面は、提出先が何の目的で情報を確認するかによって決まります。表面は本人確認書類として広く利用できますが、裏面のマイナンバーを収集できる場面は法令で限定されています。
| 利用目的 | 表面 | 裏面 | 判断のポイント |
|---|---|---|---|
| 一般的な本人確認 | 提出することがある | 原則不要 | 氏名・住所・生年月日・顔写真などの確認なら表面で足りる |
| 税・社会保障の手続き | 身元確認に使う | 番号確認に必要な場合がある | 源泉徴収、扶養、社会保険など法令で認められた目的か確認する |
| 確定申告を書面で提出 | 必要な場合がある | 必要な場合がある | 国税庁の当年分の案内に従い、添付または提示の方法を確認する |
| 目的が分からない | すぐ送らない | 送らない | 提出先へ利用目的と必要な面を確認してからコピーする |
個人情報保護委員会は、身分証明書の写しとしてカードの表面をコピーすることは問題ないと説明しています。一方、番号法で定められた場合以外に裏面の個人番号をコピーすると、提出先が収集・保管制限に違反する可能性があります。
「裏面はいつでもNG」ではありません。税や社会保険などのマイナンバー関係事務では、番号確認のため裏面の提示・写しが必要になる場合があります。大切なのは「裏面かどうか」だけでなく、法令で認められた利用目的があるかどうかです。
マイナンバーカードの表面と裏面の違い
マイナンバーカードは表面と裏面で役割が異なります。コピーを取る前に、どの情報が写るのかを確認しましょう。
表面|本人確認に使う情報
- 氏名
- 住所
- 生年月日・性別
- 顔写真
- カード本体の有効期限など
写真付き本人確認書類として使用する面です。
裏面|マイナンバーを確認する情報
- 12桁のマイナンバー
- 氏名などの券面情報
- ICチップ
- 番号に関するQRコードなど
マイナンバー関係事務以外の本人確認では、通常コピーしません。
裏面を偶然見られただけなら、直ちに「特定個人情報の収集」に当たるわけではありません。しかし、番号を書き取ったりコピーしたりすると収集に該当するため、提出先には目的に応じた取り扱いが求められます。
カードのICチップに税・年金・診療記録そのものが保存されているわけではありません。券面のコピーだけで、行政機関が保有する個別情報を自由に引き出せる仕組みでもありません。
「マイナンバーカードの写し」とはどの面?
「マイナンバーカードの写し」という言葉だけでは、表面だけなのか、表裏両方なのかを一律に判断できません。案内文に書かれた手続きの目的と必要書類の説明を確認します。
| 案内の表現 | 一般的な受け止め方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 本人確認書類の写し | 表面のみが基本 | 住所変更欄など、別途確認が必要な箇所はあるか |
| 番号確認書類の写し | 裏面が必要になることがある | マイナンバーを利用する法令上の事務か |
| マイナンバーカード両面の写し | 表面・裏面の両方 | 提出先、利用目的、保管・廃棄方法が明示されているか |
| マイナンバーカードの写し | 表現だけでは不明 | 提出先へ「表面だけですか、両面ですか」と確認する |
- 提出先の正式名称と連絡先を確認する
- 本人確認だけか、マイナンバー確認も必要かを確認する
- 表面だけ・両面のどちらかを確認する
- 紙・画像・PDFなど指定された形式を確認する
- 保管期間と、手続き終了後の廃棄方法を確認する
案内が曖昧なときは、「本人確認用の表面だけでよいでしょうか。個人番号がある裏面も必要でしょうか」と尋ねると、確認したい内容が正確に伝わります。
裏面のコピーを提出してしまったときの対処法
裏面を誤って提出してしまっても、まずは落ち着いてください。マイナンバーだけで税・年金・医療情報を自由に閲覧されるわけではなく、カード本体を紛失した場合とも状況が異なります。ただし、氏名などと個人番号が含まれるため、不要な相手に渡ったままにせず対処します。
いつ、誰に、どの方法で、表裏のどちらを送ったかを確認します。
利用目的と、裏面の個人番号が本当に必要かを確認します。
紙は裁断、データは保存先やバックアップを含めた削除を依頼します。
提出先へ伝える例
「先ほど本人確認書類としてマイナンバーカードの両面を提出しました。裏面の個人番号は今回の手続きに必要でしょうか。不要であれば、裏面コピーと保存データを削除・廃棄し、処理が完了したことをご連絡ください。」
| 状況 | 主な対応 | 相談先の目安 |
|---|---|---|
| 勤務先へ税・社会保険目的で提出 | 利用目的、保管方法、不要になった後の廃棄方法を確認 | 勤務先の人事・総務・個人情報管理担当 |
| 本人確認だけの事業者へ裏面も提出 | 裏面コピーの削除・廃棄を依頼し、完了連絡を求める | 事業者の窓口・個人情報相談窓口 |
| 相手が対応しない、説明が不自然 | やり取りを保存し、第三者機関へ相談 | 個人情報保護委員会の苦情あっせん相談窓口など |
| カード本体も紛失した | カード機能の一時停止、警察への届出、市区町村での手続き | マイナンバー総合フリーダイヤル |
個人情報保護委員会は、本人確認のために買取事業者が裏面までコピーした相談事例で、収集された裏面コピーの廃棄を求める例を示しています。相手との解決が難しい場合は、同委員会の苦情あっせん相談窓口へ相談できます。
見知らぬ相手や不審なサイトへ、カード両面に加えて顔写真・銀行口座・暗証番号なども送った場合は、通常の誤提出より危険度が上がります。送信記録を消さず、警察や金融機関など関係先にも早めに相談してください。
会社へ提出するコピーは表裏どちら?
会社は、源泉徴収票や扶養関係書類、雇用保険・健康保険・厚生年金などの手続きを行うため、従業員や扶養家族のマイナンバーを取り扱う場合があります。このようなマイナンバー関係事務では、裏面の番号確認と表面の身元確認が必要になることがあります。
表面を使う目的
顔写真、氏名、住所、生年月日などを確認し、番号を提出した本人であることを確認します。
裏面を使う目的
12桁のマイナンバーが正しいことを確認し、税・社会保障の書類へ正確に記載します。
番号法上の本人確認で提示されたカードのコピーを会社が保管することはできますが、コピー保管そのものが法令上の義務というわけではありません。コピーを保管するなら適切な安全管理が必要で、手続き後に不要となった段階で速やかに廃棄することが個人情報保護委員会から案内されています。
会社へ出す前の確認事項
- マイナンバーを利用する具体的な手続き名
- 表面だけか、表裏両方か
- 紙、社内システム、専用アップロード画面など提出方法
- 閲覧できる担当者と保管場所
- 保存期間と退職後・手続き終了後の廃棄方法
社員証の作成、一般的な身元確認、給与振込口座の登録など、マイナンバー関係事務ではない目的だけで裏面コピーを求められた場合は、すぐ提出せず「個人番号を収集する法令上の目的」を確認してください。
提出先別|コピーする範囲の目安
同じ提出先でも、手続きの目的によって必要な面は変わります。次の表は一般的な目安です。実際には提出先の最新案内と法令上の利用目的を確認してください。
| 提出先・場面 | 表面 | 裏面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 会社の税・社会保険手続き | 必要になることがある | 必要になることがある | 源泉徴収や社会保険など、具体的な利用目的を確認 |
| 税務署への書面申告 | 本人確認用 | 番号確認用 | 当年分の国税庁案内に従う。e-Taxでは別途写しが不要な場合がある |
| 銀行・証券会社 | 本人確認で使うことがある | 口座付番・法定調書などで必要な場合がある | 通常の本人確認なのか、個人番号の届出なのかを確認 |
| 不動産会社・賃貸契約 | 本人確認で使うことがある | 通常は不要 | 税務上の支払調書など別の法定目的がある場合は説明を受ける |
| 携帯電話・買取・会員登録 | 本人確認で使うことがある | 通常は不要 | 裏面まで求められたら利用目的を確認 |
| 学校・修学旅行 | 学校の指定による | 通常は不要 | 保険資格の確認ならカード裏面ではなく別書類を使う場合がある |
修学旅行で「保険証のコピー」を求められた場合は、マイナンバーカードの両面コピーをそのまま提出するとは限りません。2026年現在の代替書類は「修学旅行の保険証コピーはどうする?マイナ保険証の代替書類を解説」で詳しく説明しています。
判断の基本は、本人確認だけなら表面、個人番号の確認も必要なら法令上の目的を確認したうえで裏面、です。
コンビニでマイナンバーカードをコピーする方法
コンビニのマルチコピー機でもカードをコピーできます。免許証コピーなどの機能は表裏を1枚へ並べられて便利ですが、裏面が不要な手続きでは、誤って両面をコピーしないことが重要です。
- 提出先の案内を確認し、コピーする面を決める
- マルチコピー機で「コピー」を選ぶ
- カードの必要な面を下にして、原稿台の指定位置へ置く
- A4など提出先が指定する用紙サイズを選ぶ
- 白黒・カラー、濃度、倍率を指定する
- プレビューで文字と顔写真が欠けていないか確認する
- 印刷後、カード、原稿台、排紙口、不要なミスコピーを確認する
付属のカードケースを付けたままだと、一部が写らないことがあります。ケースには、表面の臓器提供意思表示などと、裏面のマイナンバーを隠すためのマスキングがあります。本人確認用に表面をコピーする場合はケースに入れたままでも必要情報を確認できますが、法令上の手続きで裏面の番号コピーが必要な場合は、ケースを外してコピーします。
コピーが写らない・薄いときの確認
- カードを原稿台の端に置きすぎていないか
- 読み取る面を下向きにしているか
- 原稿台のガラスが汚れていないか
- 濃度が薄すぎないか、カラーコピーで改善するか
- プレビューでカード全体が用紙内に収まっているか
- 免許証コピー機能ではなく、通常コピーの指定が必要か
コピー機の「両面を1枚にまとめる機能」は、裏面が必要な場合だけ使用しましょう。裏面が不要なら表面だけをコピーする方が、個人番号の写り込みを確実に防げます。
コピーした紙へ過度な画像加工や修正を行うと、本人確認書類として受け付けられない可能性があります。番号を隠す必要があるなら、両面コピーを加工するより、最初から表面だけを取り直す方が安全です。
コピーを安全に提出・保管・廃棄するポイント
提出前
- 提出先と利用目的を確認する
- 必要な面だけコピーする
- 宛先、アップロード先、メールアドレスを再確認する
- 不要な家族分や古いコピーを混ぜない
提出時
- 提出先指定の専用画面や封筒を使う
- SNSや共有チャットへ送らない
- 公共のコピー機にカードや紙を置き忘れない
- 送信完了画面や受付番号を控える
保管時
- 紙は鍵のかかる場所へ保管する
- 画像・PDFはアクセス制限された場所へ保存する
- クラウドや写真アプリへの自動同期を確認する
- 誰が閲覧できるかを必要最小限にする
廃棄時
- 紙は細断して復元しにくい状態にする
- データは端末・クラウド・ごみ箱から削除する
- バックアップや添付メールにも残っていないか確認する
- 提出先にも不要後の廃棄を確認する
原本を外へ持ち出す場面がある方は、マイナンバーカードを安全に持ち歩く方法も確認しておきましょう。
コピーと原本を分けて保管する際は、100均で買えるマイナンバーカードケースも参考になります。
スマートフォンで撮影した画像は、写真アプリやクラウドへ自動保存される場合があります。提出後も長期間残す必要がなければ、送信先だけでなく端末側の原本、最近削除した項目、オンラインストレージも確認してください。
自宅保管用のコピーを作る場合も、裏面を含むデータを「いつか使うかもしれない」という理由だけで残し続けるのは避けましょう。必要になったときに、必要な面だけを改めてコピーする方が安全です。
マイナンバーカードコピーのよくある質問
表面は本人確認書類として広く利用できますが、知らない相手へ無条件に渡してよいわけではありません。提出先、利用目的、送信方法、保管・廃棄方法を確認してください。
本人確認だけなら、最初から表面のみをコピーするのが確実です。画像データの上から黒い図形を重ねただけでは、編集方法によって元情報が残る可能性があります。加工済みの両面コピーではなく、表面だけを取り直しましょう。
まず、源泉徴収や社会保険などマイナンバーを利用する手続きか確認してください。法令上の事務なら番号の提供が求められます。ただし、コピー保管の必要性、提出方法、安全管理、廃棄方法について説明を求めることはできます。
本人確認だけなら表面、預貯金口座への付番や法定調書など個人番号の届出なら裏面も必要になる場合があります。手続き名と案内を確認してください。
マイナンバーの利用範囲は法令で限定されており、番号だけで行政情報を自由に閲覧できるわけではありません。ただし、番号を含む個人情報は適切に扱う必要があります。コピーや画像を不要な相手へ渡した場合は削除・廃棄を依頼してください。
画像を誤提出しただけで、直ちにカード再発行が必要になるとは限りません。まず提出先へ削除・廃棄を依頼し、不正利用のおそれや相手の対応に不安がある場合は個人情報保護委員会、市区町村、マイナンバー総合フリーダイヤルなどへ相談してください。
まとめ|コピー前に目的と必要な面を確認しよう
マイナンバーカードのコピーは、すべて禁止されているわけでも、どこへでも両面を提出してよいわけでもありません。表面は本人確認、裏面はマイナンバー確認という役割の違いを理解し、提出先の利用目的に必要な範囲だけを渡すことが大切です。
- 本人確認だけなら表面のコピーが基本
- 裏面は税・社会保障など、法令上の目的がある場合に提出
- 「写し」とだけ書かれている場合は表裏どちらか確認
- 誤って裏面を提出したら、利用目的を確認して不要なら廃棄・削除を依頼
- 紙もデータも必要以上に保管せず、安全な方法で処分
不安をあおる情報だけで判断せず、提出先の説明と公的機関の案内を確認しましょう。目的が分からないまま裏面を求められた場合は、その場で提出せず、必要な理由を確認するのが最も確実です。
